フロンティア「白いギリシャの真実」11月4日|古代ギリシャに残る色彩の痕跡

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2026年11月4日(水)放送のNHK BS「フロンティア」は、「白いギリシャの真実 ~よみがえる古代の色~」を取り上げます。古代ギリシャの彫像やパルテノン神殿には、私たちが見慣れた白い大理石の姿とは異なる、青や赤などの色が使われていた可能性があります。

番組では、わずかに残された顔料の痕跡や、ポリクロミー(多彩色)の研究、彩色復元像を手がかりに、古代の色彩を探ります。長く「白い文明」として思い描かれてきた古代ギリシャのイメージを、最新の研究から見直す内容です。

11月4日「フロンティア」の放送日時と語り

項目内容
放送日時2026年11月4日(水)20:00~21:00
放送局NHK BS
番組名フロンティア
今回のテーマ白いギリシャの真実 ~よみがえる古代の色~
語りオダギリジョー
ジャンルドキュメンタリー・教養

NHKの番組公式ページでは、「フロンティア」を科学、宇宙、文化、歴史、芸術、ファッションなど、さまざまな分野の最前線を扱うドキュメンタリーとして紹介しています。今回のテーマは、その中でも古代美術と科学的な調査が交わる内容です。

古代ギリシャは本当に白い文明だったのか

古代ギリシャの彫像や神殿と聞くと、白い大理石の姿を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ところが、古代の彫刻や建築の一部には、もともと顔料による彩色が施されていたことが、各地の調査で明らかになっています。

色が残りにくい理由のひとつは、長い年月の風化です。屋外に置かれた彫像や建築物では、表面の塗料が雨風や環境の影響を受け、年月とともに失われていきます。

さらに、過去の修復作業で、大理石本来の白さを取り戻すことを目指して、残っていた顔料の痕跡が取り除かれた例もあります。こうした経緯が、古代ギリシャ美術は白かったという印象を強めた一因になったと、キングス・カレッジ・ロンドンの研究紹介は説明しています。

ポリクロミーとは何か

ポリクロミーは、多彩色を意味する言葉です。古代彫刻のポリクロミー研究では、彫像や建築の表面にどのような色が使われ、どんな模様や装飾が描かれていたのかを調べます。

単に大理石を一色で塗ったという話ではありません。彫刻の衣服や髪、肌、装飾部分など、表現したい対象に応じて色や模様が組み合わされていた可能性があります。

キングス・カレッジ・ロンドンが紹介したパルテノン彫刻の研究では、青や白、紫の顔料の痕跡が確認され、彫刻に複数の色や模様が使われていたことを示す証拠が報告されています。彫刻の形だけでなく、彩色も作品の完成形を構成する重要な要素だったと考えられています。

パルテノン神殿の彫刻から見つかった色

パルテノン神殿の彫刻を調べた研究では、肉眼では分かりにくいほど小さな顔料の痕跡が見つかっています。キングス・カレッジ・ロンドンの発表によると、研究チームは大英博物館に所蔵される彫刻を対象に、画像技術と科学機器を使って表面を詳しく調べました。

その調査では、エジプシャン・ブルーと呼ばれる青色顔料の痕跡を検出するため、可視誘起発光画像法が使われました。カルシウム、銅、ケイ素から作られる人工顔料で、古代エジプトでは紀元前3000年ごろから使われていたと説明されています。

同じ研究では、青だけでなく白や紫の顔料の痕跡も報告されています。彫刻の表面に残る小さな手がかりを調べることで、かつての色や模様を少しずつ明らかにしているのです。

研究者は、羊毛や亜麻布、肌などの質感を表す彫刻面に、彩色が加わっていた可能性も指摘しています。

アクロポリス博物館が進める古代彫刻の色彩研究

ギリシャのアクロポリス博物館では、アルカイック期の彫刻に残る彩色装飾を記録し、顔料や結合材の成分、塗り方、原料の由来などを調べる研究プログラムを進めています。

同館の公式ページでは、これまでにマラカイト、コンニカルサイト、アズライト、ヘマタイト、辰砂、エジプシャン・ブルーなどの顔料が確認されたと説明されています。青や赤を含むさまざまな顔料が使われていたことが分かります。

また、色を付ける技法として、熱したワックスを使う「エンカウスティック(蝋画)」にも触れています。色のついたワックスを表面に重ねる方法で、現代の絵の具を塗る作業とは異なる技法です。

この研究は、残された色を記録するだけでなく、古代の職人がどのような材料と方法で彫刻を仕上げたのかを理解する手がかりにもなっています。

失われた色をどのように調べるのか

古代の色を調べるには、表面を目で見るだけでは十分ではありません。顔料がごく小さな粒や薄い層として残っている場合、専用の撮影や分析機器を使って、目に見えにくい痕跡を探します。

パルテノン彫刻の研究で使われた可視誘起発光画像法は、特定の顔料が示す反応を利用して、微細な青色顔料を見つける方法です。肉眼では白く見える大理石の表面にも、分析によって色の手がかりが残っていることがあります。

メトロポリタン美術館の「Chroma: Ancient Sculpture in Color」展では、古代彫刻の彩色復元に使われる手法として、マルチスペクトル撮影やX線回折、紫外可視吸収分光法、熱画像などが紹介されています。調査対象や目的に応じて複数の方法を組み合わせ、色や材料について検討しています。

こうした調査は、残された顔料の種類や配置を確かめるためのものです。すべての色が完全に残っているわけではないため、復元像には科学的な分析に加えて、美術史や考古学の知見も必要になります。

彩色復元像で見えてくる古代の姿

メトロポリタン美術館の展覧会では、古代彫刻の彩色復元像17点が紹介されました。復元を手掛けた研究者たちは、40年以上にわたる研究に加え、国際的な研究者ネットワークの成果も取り入れています。

復元像は、現存する顔料の痕跡や材料分析、図像の研究などを組み合わせて制作されます。失われた部分を含めて当時の姿を考える作業です。

ただし、すべての色を断定できるわけではありません。確認できた証拠と、研究に基づく復元の範囲を分けて見ることが大切です。

ギリシャ国立考古学博物館の「Gods in Colour」展でも、古代彫刻の色彩を調べるために新しい研究方法が開発され、残された色の痕跡をもとに復元像が制作されてきたことが紹介されています。白く見える彫刻の背後に、色彩豊かな表現があったことを、実物大の復元像などを通して考えられる展示です。

前回の放送(10月27日・NHK BSP4K)

今回の「白いギリシャの真実 ~よみがえる古代の色~」は、11月4日のNHK BS放送に先立ち、10月27日にNHK BSP4Kで放送され、10月30日にも同チャンネルで再放送されました。11月4日はNHK BSで同じテーマを視聴できる放送枠です。

そのため、別のテーマを扱う前回エピソードではなく、同じ番組内容が別の放送枠で紹介される形です。4K放送を見られなかった方にとっては、NHK BSで改めて視聴する機会になります。

紹介されたお店の情報

今回の「フロンティア」は、古代ギリシャの彫刻や建築に残る顔料の研究を扱うドキュメンタリーです。飲食店や商業施設を訪ねる内容ではないため、番組内で紹介されるお店の名称・所在地・営業時間・価格などの情報はありません。

記事で触れたアクロポリス博物館、メトロポリタン美術館、ギリシャ国立考古学博物館は、研究内容を理解するために参照した施設です。今回の番組で訪問先として紹介されると確認できたわけではありません。

デート向きポイント

この回は、デートスポットや飲食店を紹介する番組ではありません。初デートや2回目のデートで訪れる場所を探すための情報は扱われていないため、外出先選びとは分けて楽しむのがよさそうです。

美術や歴史に関心のある相手と一緒に見るなら、古代の彫刻が白い姿で残っている理由や、色彩を復元する科学の方法について感想を交わすきっかけになります。番組を見て興味が深まった場合は、各博物館の公式展示情報を確認してから訪問を検討すると安心です。

参考にした情報

よくある質問

11月4日の「フロンティア」は何時からですか?

2026年11月4日(水)20:00から21:00まで、NHK BSで放送されます。

古代ギリシャのポリクロミーとは何ですか?

彫刻や建築などに施された多彩色の装飾を指します。青や赤などの顔料、模様や装飾の痕跡を調べ、古代の色彩表現を明らかにする研究が進められています。

語りを担当するのは誰ですか?

NHKの番組公式ページでは、「フロンティア」の語りとしてオダギリジョーさんが掲載されています。今回の放送情報でも、語りはオダギリジョーさんと案内されています。

まとめ

11月4日放送の「フロンティア 白いギリシャの真実 ~よみがえる古代の色~」は、古代ギリシャの彫像やパルテノン神殿に残る顔料の痕跡を手がかりに、失われた色彩を探る回です。

青や赤などの顔料、科学的な分析方法、彩色復元像を通して、白い大理石の姿だけでは分からない古代の美術表現が見えてきます。歴史や美術に関心がある方は、彫刻の色をめぐる研究の進展に注目してみてください。