「シニアの年齢は何歳から?」を解決!

「シニアの年齢は何歳から?」を解決!

あるとき突然「あなたはシニア」と言われてドキッとした経験はないですか? 年齢を重ねればいつかはシニアになるとわかっていても「今」がその時とは素直に思えないものです。とはいえ大声を張り上げて否定するほど若くない場合、モヤモヤが胸に残ります。一体、何歳からシニアなのでしょうか。

シニアに明確な年齢区切りは無い

シニアとは、特定の年齢で区切ったある層の人たちを指す言葉です。そのためシニア層と呼ぶこともあります。しかし何歳以上をシニアと呼ぶというような明確な基準はありません。ボーダーラインは各媒体によって定義が異なるのです。

国際機関であるWHO(世界保健機関)の場合、65歳以上をシニアと定義しています。一方、日本の高齢者医療制度における前期高齢者も同じ65歳以上が対象です(ちなみに後期高齢者は75歳以上)。また内閣府で行う統計調査などでは、65歳以上を高齢層と表すケースも多くあります。このことから公的な媒体では65歳をシニアのボーダーラインと定めている印象が見受けられます。

また「シニア=高齢者」のイメージが定着した原因も上記にあるといえるかもしれません。シニアとは英語でSeniorと書き、本来の意味は「年上の」などです。例えば8歳と10歳の子供がいた場合、10歳の子供がSeniorです。中学校の野球リーグを小学校のそれと比較して「シニアリーグ」と呼ぶことなどからもわかるように、「シニア=高齢者」は本来の意味ではないのです。

業界によって異なるシニアの年齢層

シニアという言葉は同じでも、対象となる年齢は各業界によって異なります。求人業界では55歳以上をシニアと定義することが多いです。シニアの動向を調査するシニアライフ総研でも55歳以上をシニアとしています。
一方、ゴルフ業界では日本シニアオープンゴルフ選手権競技の出場年齢を50歳以上としました。出版業界の幻冬舎のシニア特集でも50歳以上をシニアと定義しています。このように業界によってシニアの区切りが異なる理由はさまざま。どこかに申請を出す必要もなく、自分たちで「○歳からシニア」と宣言するだけでいいので手軽です。

一方でシニアを対象としたマーケット需要は増加しつつあります。1947(昭和22)年~1948(昭和24)年生まれの団塊世代(2019年現在70代前半)の人口ボリュームゾーンは突出しており、彼らを中心としたシニアマーケットは今後さらに加速するでしょう。出来る限りたくさんのシニアを囲い込みたいと考える企業は、その範囲も出来る限り広くしたいと考えるのが普通です。

ただし、一口にシニアと言っても生活スタイルや特徴は十人十色。趣味嗜好が異なれば、マーケット的なアプローチの仕方も異なります。企業の課題は、シニアの中でいかに的確に分類することだといえるのです。

シニア特典を受けられる年齢もバラバラ

シニアにネガティブなイメージを持つ人でも、シニアだから受けられる特典があると知れば、喜んで利用するのではないでしょうか。各サービスによってシニアの年齢定義は異なるので、事前に調べる必要があります。

映画鑑賞のシニア割引の適用年齢は、おおむね60歳以上が対象です。配給会社によっては55歳に引き下げられていたり、曜日が決められていたりすることもあるので、お近くの映画館に確認する必要があります。
東京ディズニーリゾートやUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)でも65歳以上はシニア割引を利用でき、ANAやJALでも65歳がボーダーラインです。最近の60歳前後の人々はとてもパワフルで率先して外出や旅行を楽しみたいという傾向があります。
また東京都内のバスなどを利用できる東京都シルバーパスは70歳から申請できるなど、ほかにもシニア向けの特典が存在します。ぜひ活用してください。

まとめ_「シニア」のいいとこ取りを

シニアの年齢区切りには何の根拠もなく、業界や媒体によって定義がさまざまであることを解説しました。つまり何歳以上はシニアとは一概にいえないのです。そのため「シニア」という言葉自体に過剰反応する必要はありません。一方、世間にはシニアという言葉が広まっているのも事実。ネガティブに反応する必要はありませんが、シニア割引など自分にとって得となる情報は率先して取り入れてはいかがでしょうか。

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